睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つのパターンがある。後者の「ノンレム睡眠」は、さらに4つの段階があり、第1段階、第2段階、…と徐々に深い睡眠となる。注意しておきたいことは、仮眠は第2段階までに留めることである。それ以上深く眠ってしまうと、目覚めは悪くなり、「睡眠惰性」といった強い眠気のため、仮眠後の仕事や勉強に差し支えるからである。では仮眠の流れを見てみよう。まず目をつぶって寝付くまでに5分(入眠潜時)、ノンレム睡眠第1段階に5分、そしてノンレム睡眠第2段階に9分、そして速やかに覚醒。おおよそ20分弱の仮眠である。各睡眠段階の時間は、年齢、体調、疲労度、睡眠不足などにより変化する。一般に若い人ほど、入眠にかかる時間(入眠潜時)は短く、睡眠段階も進みやすい傾向にある。したがって、深い睡眠(第3段階以上)に入るまでの時間は、10代から40代がおおよそ15分~20分、50代以降は30分ほどかかると言われている。よってまずは20分ほどの仮眠モデルを試して、その後の仕事や勉強のパフォーマンスを見ながら仮眠時間を調整するのがいいだろう。
【参考図書】 坪田聡、脳も体も冴えわたる1分仮眠法、株式会社すばる舎リンケージ、65 – 69頁、2012年6月16日第1刷